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米プロロジス▼運営資産規模を2010年に6.6-7.2兆円規模に、シュワルツCEO来日会見 

2007年10月18日

【LNEWS(http://www.lnews.jp)】米プロロジスのジェフリー・H・シュワルツ会長兼CEOは10月16日、来日会見を行い、今後の世界戦略として自社の運営資産規模に占めるアジアの比率を高め、インドなど日本、中国、韓国以外のアジアに進出する考えを示した。
現在、3.6兆円(6月時点)となっているグローバルの運営資産規模を2010年に6.6-7.2兆円規模に拡大するとともに、15%を占めるアジアの比率を20-25%まで引き上げる戦略を示し、成長の重点地域として日中韓3国での資産規模を「倍増させたい」(シュワルツ氏)とした。
北米以外の地域で資産規模を拡大する方策として、シュワルツ氏が世界本社の経営幹部を率い、2008年から毎年夏季の6-8週間、世界各地域の重要拠点で陣頭指揮を執るとともに、最初の滞在拠点として、日本を選んだことを明らかにした。2009年は欧州の中核拠点であるオランダのアムステルダムに滞在するという。
世界的な成長戦略の原動力としては、環境対策を重視した「サステイナビリティ(持続的発展性)」をキーワードに掲げ、日本での先進事例をグローバル展開するほか、インド、中東、ロシア、ブラジルなど経済成長のスピードが見込める地域に進出していく方針。
同社は現在、20か国で施設を所有・運営しているが、2010年までには進出国を22か国以上に拡大し、世界のGDPで80-85%を占める地域をカバーしていくとした。
日本市場に対しては、2007年の開発規模が900-960億円に達し、今後見込めるポテンシャルとして年間1080-1320億円の開発需要があるとの見通しを示した。山田御酒・プレジデント兼日本共同CEOは「日本では年間1000万㎡の倉庫スペースの更新需要がある」と述べ、今後も大規模物流施設の開発速度を上げていくとした。
また、国内での事業拡大戦略としては、2006年12月に発表した、(株)日立物流と連携して(株)資生堂の物流施設を取得し、日立物流が物流業務を全面受託した事例や、松下ロジスティクス(株)の全17物流施設を取得して同社に賃貸する(アクイジション事業)事例などを例に挙げ、「3PL業者などと組んで企業の所有物流資産を取得し、顧客企業の本業集中を積極的に支援していく」と説明。
資生堂や松下グループなど、これまでに実績のある業界を中心に「いくつかの企業と接触している」(三木真人・プレジデント兼日本共同CEO)、「今後も物流施設を多く保有している企業に対し、積極的にアプローチしていく」(山田氏)とした。