ダンボールに製品を収納したのち、それをパレットに積み上げて、包装し、配送していくことは、極めて一般的な配送方法といえる。
だが輸出入貨物などでは、途中で荷物の荷崩れが起こり、荷崩れ検査などによる作業ロス、商品ロスで、大きなムダを起こしているケースが多い。
完成品輸送で、そのまま店舗販売する場合は別として、部材輸送では、梱包にかかるムダ、ダンボール代なども、けっして無視できない要素だろう。
そうした状況のなか、拓洋では、「棚付きメッシュパレット」の販売を行っている。
ダンボールの廃止と、搬送にかかる梱包業務を簡略化するとともに、積載効率の向上を実現。棚割を設けることによって、「みえる化」を図る優れもののパレットとして注目を集めている。
ここでは車両部品企業の導入事例をみながら「棚付きメッシュパレット」の有用性に迫ってみた。
昨年12月に納入を決めた車両部品企業。
同社は荷物をダンボールに収納。パレットに搭載してビニールで包装して、商品ラベルを貼付。コンテナによる国内―上海間の海上輸送を行っていたわけだが、写真の通り、荷崩れが相当数の頻度で発生していた。

荷崩れの状況
結果、荷崩れ検査などに時間がとられることとなり、作業現場側は頭を抱えていた。
そうした状況を改善すべく、導入されたのがリターナブルの「棚付きメッシュパレット」だった。
コンテナ輸送に適した形として1100ミリ×1100ミリの寸法の鉄製のメッシュパレット(ユーザーニーズによって、サイズは自由自在に変更できる)だが、商品のサイズに合わせた数段の棚が設けられているのが特徴。
鉄製のメッシュパレットで、棚があるため、荷崩れがなくなる、といった効果だけでなく、導入したことによって、以下に列記する様々な改善効果をあげることとなった。
①梱包に使うダンボールを廃止できるとともに、部品を入れるビニール袋は厚手のものを使うことで、リサイクルにて活用。包装代の節約ができるようになった。
②ムダな包装がなくなったことで、積載効率が40%も向上し、海上コンテナ数が40%削減できるようになった(写真)。

左:充填率140%の新型パレット
右:従来型のダンボール梱包
③メッシュパレットは、扉付きで両側4箇所開くようになっている。さらに棚があるので、決められた棚に入れて、どこからでもすぐに取り出せるようになった(ダンボール配送の場合、荷物に何かあったとき、取り出すのは困難で、時間がかかっていた)。
④パレットに棚の位置を表示することによって、取り置きなし、小口で使用できるようになった。部品もビニールに入っており、透明状態になっていることから、収納状況・部品状態が一目瞭然となり、「みえる化」が図られた。
⑤倉庫保管はパレットのまま3段積みで、現在のネステナ保管に比べて、半分のスペースでできるようになった。
⑥キャスター台車使用も可能で、軽い部品などについては、フォークなどを使わずとも移動可能である。
⑦保護のために棚の上にダンプラ、ダンボールを止めることができる。
さらに、このメッシュパレットは折りたたみできるようになっており、最大10枚重ねも可能。省スペース化により、帰り便にパレット以外のものを運ぶことができ、素材も堅牢で10年以上の使用に耐えられるようになっている(写真)。

折りたたみで最大10段積み重ね可能
紹介した事例では、「棚付きメッシュパレット」に投資1000万円の費用がかかったが、運賃削減費用とダンボールを廃止する金額のみで年間1600万円の削減効果が期待できる。
すなわち初年度から差し引き600万円の得となったわけだ。
ここでは輸出入貨物の事例をとりあげたが、省スペース化、梱包の簡略化、みえる化の実現によって生み出される効果は、国内輸送においても当てはまるところが多い。
単純に考えただけでも、積載効率を40%上げれば、その分の庫内の保管スペースの省力化につながるため、施設の有効活用と組み合わせた、取り組みが今後、活発化する可能性を秘めている。
▼問合せ先
「棚付きメッシュパレット」担当・拓洋顧問・中村奎吾氏
mailto:keinaka@msi.biglobe.ne.jp
※取材・作成協力「月刊ロジスティクスIT」


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