前にもいいましたが、物流不動産にかかわるプレーヤーの業界はさまざまです。その業界ごとの常識があります。不動産であれば、拠点面積を第一に見ますが、物流では保管容積を第一にします。そのため、倉庫を探している企業の情報(案件)をもらったときに、一番気をつけるのが、必要な情報の漏れがないかどうかです。お客様としては、完璧に書いたつもりでも、抜け落ちてしまっている場合もあります。抜け落ちてしまえば、鮮度が命の情報にも影響が出てきますし、グループ営業を行なっているため、ほかの営業にも迷惑をかけることになります。最終的には、案件が成約するまでの時間がかかり、お客様にご迷惑をかけることになります。
また、重要なのがエンドユーザーの確認です。金融やコンサル関連企業から案件情報が来ることも多いです。しかし、金融やコンサル企業が倉庫を使うわけではなく、各企業のお客様の情報を仲介してきてくれます。最終的に誰がどういった目的で利用するのかという情報がはっきりしないと、本当に適合した物件を紹介することができません。
実際には、情報を得るためには、何段階かのステップを踏みます。
第一に押さえる案件情報は、求めている倉庫の大きさや地域などの情報が中心になります。その後、お客様と実際に話し合い、物流施設にかんする悩みや、コスト削減・物流効率化といった施設運用に関する悩みを聞いていきます。
物流施設を探している理由も様々です。売り上げの増減に伴う規模拡大・縮小、拠点集約による物流改善、近隣問題、都市計画による立ち退き、生産拠点移転に伴う物流の変化などがあります。どの業界からの依頼かによっても対応が変わってきます。商品の荷姿、車両の種類、物流量、ピーク時間などを詳しくヒアリングすることで、希望物件に近づくことができます。そういった情報が、求める倉庫と空き倉庫とのスピーディな成約には有用なものとなります。
時には、要望とは異なった提案をすることがあります。それがお客様の物流改善につながると判断したからです。
具体例では、数百坪の倉庫を探されている物流会社さんが当社に相談にきました。ここで現状を聞くと、探されている付近にも倉庫をお持ちということなので、集約し数千坪の新規拠点を提案しました。総坪数でも削減になり、支払い賃料を減らすことに成功しました。また、倉庫内作業の効率化や、横持ち輸送の削減などでも大きなコスト削減になりました。
このように、顧客の要望を鵜呑みにするのではなく、その裏で抱えている問題を見抜き、新たな提案を行なうのが、物流不動産ビジネスです。「物流施設を基軸とした総合営業」とはこのことになります。
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坂田 淳司(さかた・じゅんじ)
イーソーコ物流不動産部課長。物流会社に就職し通信販売関係の物流業に12年間従事する。その後、現在の会社に就職し、物流業で培ったノウハウに物流不動産を融合して、お客様が抱える物流施設に関する悩みを解消し物流コンサル・物流施設のマスターリース・仲介を行う。入社3年目の現在、物流不動産部の課長として活躍中。


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