輸送経済新聞社

　輸出入関税を免除し貿易や外国企業の誘致を盛んにするため、国が許可して港湾や空港の周辺に指定された区域。「free trade zone」（自由貿易地域）の略称。日本では唯一、沖縄県の一部が指定されている。
　外国からの投資に対しては、税の減免、安い賃貸料など各種の優遇措置を付与。非関税地域として、他の地域に比べ企業による活発な輸出入活動が行われる。
　例えば韓国・釜山にはセイノーホールディングスや福岡運輸システムネット、篠崎運輸などが合弁会社を通じて進出。国際ハブ拠点の同地で、流通加工を含む 物流サービスを手掛けている。立地条件に加え、日本国内で流通加工を行うよりも人件費などのコストが抑えられる利点を見込んで、進出を図るケースは多い。
　アジアのＦＴＺとしては他にシンガポール、香港、深圳、台湾・高雄などの名前が挙げられる。いずれも日本の東京港よりコンテナ取扱量が多く世界有数の港湾として知られている。