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ヤマト▼ロボネコヤマトで自動運転車両実証実験 

2018年05月04日

ヤマト運輸とディー・エヌ・エー(DeNA)は24日、神奈川県藤沢市内で展開中の次世代物流サービスの実現を目指すプロジェクト「ロボネコヤマト」の第2フェーズとして、自動運転車両を用いた配送の実証実験を実施した。将来を見据えた配送車両の自動運転化の改善点洗い出しが目的だ。

ロボネコヤマトプロジェクトは2017年4月から18年3月にかけ、藤沢エリアで実施した有人運転による物流サービス。専用のEV車両には保管ボックスを設置し、AIにより配送ルートを最適化させた。

宅急便の荷物をユーザーの望む時間帯や場所で受け取れるオンデマンド配送サービス「ロボネコデリバリー」、地元商店の商品を事前にインターネット上で一括購入後の買物代行サービスの「ロボネコストア」のサービス2種を対象エリアの住民に提供した。

配送件数は最も多い日で1日50件、3月の平均は約20件だった。10分単位で受け取り時間を指定、注文から最短40分での配達やエリア内の好きな場所で受け取れるなどのメリットが高く評価され、リピート率は47・3%、「今後も使いたい」が99%の高評価を得て、不在率は0・53%に留まった。
 これまでの実験は、専任のドライバーによって有人運転を行い、タブレットに指定されたエリアに到着後、ドライバーは荷物の受け渡しには関与しない非対面オペレーションを行った。

今回の実験はアイサンテクノロジーの自動運転車両を用いた。約6kmの藤沢市内公道においてドライバーが着座した状態での自動運転走行のほか、報道陣には封鎖した公道上をドライバーレスの自動運転で時速5~10kmで走行するデモンストレーションを公開した。

指定配達エリアで待つユーザーは、到着した車両のスキャナにスマホのQRコードを読ませるとボックスが自動で開き、紙袋のお菓子と弁当をボックスから取り出した。

携帯電話網(LTE回線網)を用いて信号情報を自動運転車両へ送信する技術実証も実施。信号制御機に日本信号の専用無線装置を装着、リアルタイムに信号の灯色や残り時間などの情報を車両へと送信する。信号情報を受けた車両が、その自動運転システムによって「進む」か「停止」するのかを制御した。

「実験は5月中に方向性を出していきたい」とヤマト運輸の畠山和生・設備管理部長は語った。