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ラクスル▼シェアリングプラットフォームでWin-Win目指す 

2018年06月19日

ラクスルは12日、松本恭攝社長がシェアリングプラットフォームを中心とした事業戦略を発表した。

同社は2009年に設立後、年平均16%の成長を続け、この6月には東証マザースに上場する。「ラクスル」ブランド名による印刷事業のほか、物流事業では「ハコベル」を展開。インタネットを介したプラットフォーム(場)を提供、モノやサービスをシェアリングさせ、価値を生み出す仕組みを構築した。

ラクスルは印刷工場を持たないノンアセット型のネット印刷サービス。オンライン上で受注した後、自動的に登録する印刷会社に仕事を発注。「ネットを使い、右から左へと仕事を回しているわけではない」と松本社長は語る。同社はコンサルタント業務のほか、ライン開発、KPIによる生産性向上、毎月トン数単位で紙を購入するコストメリットなど、川上から川下までをサポート。既存印刷会社に比べ、三分の一から五分の一まで低価格を実現した。

ラクスルをベースに物流用に開発されたハコベルは、荷主と運送会社のプラットフォームとなる。軽ワゴンのカーゴ便、軽トラック便、小型トラック便を対象に、空いているドライバーと荷主からの配送案件をつなげるBtoBサービス。これまでの1500社超の実績を持ち、案件アップ後のマッチングは平均4分間で完結する。

ドライバーは約半数が個人事業主だ。配達完了時、5段階で評価が下されるユーザーから専用ページの「評価」蓄積で、以降のギャランティに変動が生じる。同ページにあるコメント欄で、激励やお礼などが記載されればドライバーのモチベーションアップにもつながる。

ラクスルでは急な需要にも対応可能な最短集荷機能を導入。注文時に集荷地周辺で救急対応車両の台数や距離を可視化し、リードタイムの短縮を狙う。

「求貨求車システムとは異なり、荷主とドライバーを直接つなげることができる。オンラインでコストを明瞭化すれば、荷主。ドライバーでWin-Winの関係を築き上げることができる」と松本社長は展望した。