物流不動産ニュース

物流、物流不動産、倉庫を網羅した
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地震の買占め − 50 

11日14時46分ごろに発生した「東北地方太平洋沖地震」。地震とその後の津波などの災害で、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。被災地の皆様に謹んでお見舞い申し上げます。

 現在、関東では、カップラーメンなどの非常食、トイレットペーパーなどの日用品が、店舗の棚からなくなっている。また、ガソリンスタンドにも列をなす状況だ。
 店舗にないのは、工場の被害による生産減というよりは、物流能力が完全に復旧していないから。その物流は、燃料が需要通りに手に入らないという。
 燃料は、救援物資輸送や、災害対策用の車両に重点的に利用されているとのこと。また、東北の石油備蓄タンクが津波の被害を受けたのも、燃料供給に影響を及ぼしているとも言われている。それが物流に影響を及ぼし、商品が店頭に並ばない原因のように言われている。
 ただし、このロジックが本当であれば、日本全国で問題が起こるはずなのに、そうではない。関西の友人に聞けば、いたって平穏だという。コンビニの棚からおにぎりや、カップラーメンがなくなることもない。何も対応していないのが、怖くなるとも。
 これから分かるように、実際には、関東で店舗から商品が逼迫(ひっぱく)しているのは、物流機能が働いていないというよりは、買占めによるものが大きい。
 物流企業は、災害地への救援物資の輸送、そのための倉庫の確保などに慌しく動いている。その間にも通常の物流業務を進めている。
 関西地方の状況を聞けば、買占め騒動の火が治まれば、商品は不便なく手に入ることが分かる。日本の物流網は、確実に動いている。