物流不動産ニュース

物流、物流不動産、倉庫を網羅した
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シェア確保のM&A − 19 

 キリンホールディングスとサントリーホールディングスの合併話が持ち上がった。合併すれば、ビールのシェアを50%近く占める企業となる。
 今回に限らず、M&A(企業の買収・合併)の目的が、海外進出への基盤強化と、シェアの確保にあると言われている。
 成熟市場では、市場規模の増加が見込めない。そのためパイの奪い合いになる。そこで、どれだけシェアを確保できるかが、競争で勝つ一つの目安とされる。M&Aは簡単にシェアを取る方法であり、過当競争を勝ち抜く方法でもある。
 物流市場に目を移すと、成熟市場のデータが現れている。特に、国内物流においては、貨物量の減少が顕著だ。
 また、国内物流で成長を続けてきた宅配便も、平成二十年度の取扱量は、前年度比を割り込んだ。統計を取り始めてから、初めての減少だ。
 国内の物流は、ピークから減少に転じている。一方で、物流企業のほとんどが中小企業という実態だ。ちょっとした起爆剤で、M&Aが一気に爆発し、業界再編へと突き進むと言われ続けている。
 だから、最近の物流業界のM&Aのたびに、業界各紙に“業界再編”の文字が躍る。
(続く)