物流不動産ニュース

物流、物流不動産、倉庫を網羅した
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金融不況後の物流不動産市況①▼輸入貨物減、メーカー貨物減で従来の相場観が通じない状況に 物流不動産市況

金融不況後の物流施設相場は、これまでとは大きく様変わりしている。貨物量が大幅に減少している中、賃料を安く設定すれば入居するという状況ではない。供給高が維持され、従来の相場観は通じなくなっている。

金融不況による輸入貨物減少の影響を受けているのが、港湾地区だ。大型施設供給が続いていた神奈川県・港湾地区では、倉庫床面積の増加と、輸入貨物が減ったことで、大きな影響が出ている。人気地区だった東京都・大田区周辺の港湾地区でさえ、輸入貨物の減少で空きが生じ、内陸貨物を取りにいっている状況だ。また、内陸に目を移すと、メーカー物流の貨物量が減少していて苦戦している。これまでは比較的人気の高かった神奈川県・内陸部においても、甚大な影響を受ける。ただし、都内のアクセス至便な港北区や平屋の目立つ厚木地区の崩れ方は軽微だ。埼玉県・川口地区など、大型施設供給が比較的進まなかった地区でも影響は出ているが、全体の影響に比べれば、小さいと思われる。地区別の明暗が従来以上に鮮明化している。

こうした動向をみて、大型施設を大量供給してきた物流不動産ファンド業者を、批判する向きもあるが、それは必ずしも正しくはない。景気の先を見通す力が欠けていたことによる責任はあるが、利用する側にとっては逆にチャンスが生まれているからだ。

物流不動産ファンド施設では、これまで1フロア貸しなど、大型スペース利用者のみを相手にしてきた。しかし、金融不況を受けて、1フロアの分割利用を認める形で売り込みをかけ始めるようになった。

大手荷主や大手3PL業者にとどまらず、中小物流業者を視野に置いた売り込みを積極的に行っている。サブリース会社に話しを持ちかけるケースもでてきた。

高度な機能を持つ施設を、これまで活用できなかった荷主や中小物流業者でも取得できるチャンスが増えた。物流不動産ファンド業者が、集約化や3PL営業のための物流インフラを整備した側面もあるといえよう。

次回は集約化ニーズの動向について迫る。
(イーソーコ総合研究所・編集部)


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