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三井不動産▼冷凍冷蔵など強化、総投資額1.3兆円に 

2025年08月15日

三井不動産は1日、物流施設「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)」について戦略を発表。2025年度は6件着工、BTS型、冷凍冷蔵倉庫を強化するとともに、物流用途に限定しない複合施設を開発することで事業領域の裾野を広げる方針を示した。

ロジスティクス事業は2012年の事業参入以来、国内外での開発施設は78件、総延床面積は約610万m2に上り、累計総投資額は約1兆3000億円に拡大。この先は年間5~6件のペースで開発を進める計画としている。

篠塚寛之ロジスティクス本部長(常務執行役員)は、街づくり型、課題解決型とする事業を深化をさせていくことに加え、データセンターや冷凍冷蔵倉庫、工場・インフラ設備なども事業領域として注力すると発表。「産業デベロッパーとして、付加価値を生み出し、社会課題の解決につなげていきたい」と言及した。

同社が注力するのが「MFLP&LOGI」サービスをシリーズ化による、物流サプライチェーン全体の基盤強化を支援することだ。「MFLP船橋」では7月から、荷役時間を自動で可視化し、待機・荷役時間の削減と共同輸送を促進する新サービス「 MFLP&LOGI Berth」(仮称)の実証を開始。

荷主や物流事業者のニーズを取り入れることで、解決につなげる仕様の物流施設開発を標準とするという。物流用途以外、オフィス、研究開発、ラボなど、マルチユース機能を備えた複合施設を開発を強化する。

25年度着工予定は、MFIP海老名&forest(4月)、MFLP三郷(4月)、(仮称)淀川区加島物流施設計画(12月)、MFLP京都八幡I(26年3月)、(仮称)MFLP杉戸(26年1月)水戸ロジセンター(26年2月)の6物件。

また、冷凍食品のニーズ拡大を受け、物流施設が集積する湾岸エリア、消費地近接の内陸エリアを中心に、冷凍冷蔵施設開発も強化を図る。篠塚本部長は「冷凍冷蔵倉庫はドライ倉庫とは異なる仕様と設計が必要で開発が難しい。当社はビルや商業施設とつながりのあるテナントが多く、ニーズを拾いながら取り組んでいきたい」と語った。