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東京団地冷蔵▼建て替え待ったなし国交省、施設整備ビジョンを公開 

2009年06月03日

 【月刊ロジスティクスIThttp://www.logi-it.jp/】東京・平和島の東京団地冷蔵(冷蔵倉庫)などが立地する、東京南部流通業務団地(東京団地冷蔵のほか、東京流通センター、東京団地倉庫、日本自動車ターミナルで構成)は、築40年近くを経過、老朽化が指摘されている。
 とくに首都圏の食品を安定・安全に供給を進めるためには、東京臨海部に位置する東京団地冷蔵の建替えが緊急性を要するということで、国土交通省では「国際競争力のための物流施設整備に関するビジョン」最終案をまとめ、6月に公表した。
 建替え手法としては、①各施設敷地内でのローリング②流通業務団地内でのローリング③流通業務団地外を活用したローリング――の3手法が検討。
 この3案は、いずれも一長一短があるが、団地内にいる民間業者の判断のもと、決定を促していく。
ただ、民間業者の自主的な判断に全面的に委ねた場合、利益性を重視した高層マンションに建て変わる可能性がある。
 そこで国交省側では「臨海部の物流機能を残す方針のもと、民間業者に行政・学者を加えたコーディネートする場を今後、設け、円滑な建替えを推進していく」(国交省・高野・物流施設担当参事官)意向だ。
 建替え手法の決定を含めたコンセンサスにいまだしばらくかかりそうだが、業界内では「倉庫が空いているいまも、冷蔵・冷凍倉庫需要は多い。50年は利用できるが、メンテナンス費などを考慮に入れると40年ぐらいで新設するのがコスト的に妥当」との見方が多く、さらに求められる物流機能が高度化されているいま、建替えは待ったなしの状況といえよう。