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積水化学▼炭素繊維強化プラスチックの新生産技術を確立、事業開始へ 

2017年03月04日

積水化学工業が、熱可塑CFRP(炭素繊維強化プラスチック)の連続異型成形技術を世界で初めて確立した。2017年度中に事業化する。

今回開発された技術により、従来の一般的なCFRPよりも生産性を高めるとともに大型・長尺品の生産を容易化することが可能になった。

既存の熱可塑CFRPは、液状に溶ける熱硬化型と異なり液状にならないため、炭素繊維にプラスチックが含浸しづらいという欠点があった。同社では、粘度の高いプラスチックでも炭素繊維に含浸しやすいよう、束状の炭素繊維を一本ずつバラバラにする独自技術(開繊技術)を開発。また、炭素長繊維と熱可塑性樹脂の複合連続押出成形技術、特殊リブ構造を連続かつ同時に成形できる技術を開発した。これにより長尺・大型化が容易になると共に、高生産性を実現。従来型のCFRPと比較しても高強度化と軽量化の同時実現が可能となった。

今後同社は、インフラ分野向けに熱可塑CFRP製品の開発・提供を進めると共に、輸送用機器向け製品の開発も進めていく。