物流不動産ニュース

物流、物流不動産、倉庫を網羅した
最新ニュース・情報を発信しています。

  • メール会員情報変更
  • メールマガジンバックナンバー
  • ニュースメール配信登録

ワールド・ロジの倒産 − 95 

 8月30日、ワールド・ロジが破産手続を開始した。大阪地方裁判所に申立を行い、開始の決定を受けた。負債総額は、個別、保証債務を含めて約79億5400万円。
 ワールド・ロジは2004年に上場。前年に上場したヱスビーエス(現・SBSホールディングス)と共にM&Aで業績を伸ばしてきた新興物流企業として注目された。当時、物流業界からは、両社とも何をしているのか分からないが、成長している物流企業と見られていた。
 それから10年弱が経ち、一方は物流不動産事業で収益を高めている。もう一方は、大阪に建設した物流センター事業がうまくいかず、倒産の道を歩んだ。
 今でも覚えている一幕がある。まだ私が記者をやっていた時代、2006年か2007年ぐらいだろう。東京証券会館で開催されたワールド・ロジの決算説明会に参加した。
 アナリストも記者も同じ会場に集めて行われていた。通常、アナリストは決算数値や財務諸表に関する質問を行い、記者は事業展開の質問が集中する。
 会社側からの説明の後に、質問の時間が設けられていた。しかし、誰も手を挙げない。決算説明の会場で質問がないというのは異様なことだった。
 そして、手が挙がらないことに、ホッとした表情をするワールド・ロジの役員がいた。質問を受けたくないという気持ちが表情に出ていた。
 業界では成長企業と言われていても、金融からは見放された空気が漂っていた。もしかしたら、このままワールド・ロジは伸びないのではないかと疑いが生じた。
 その後、中長期計画でも無理に思えるような成長を計画して発表するも、低迷を続けた。現場の空気という恐ろしさを実感した。