物流不動産ニュース

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若き悩み - 第2回 物流不動産Bizの人材開発

人はどうやって育つか、様々な分野で教育と育成の実験が試みられている。Education 、本来は「引き出す」という自発性を表している。何を求めているのか、渇望こそが学習と教育の原点にある。習うものではなく、学ぶ意思こそが重要で、仕事と生活のバランスの中で渇望の種を探し出さねばならないのだ。

有名なエイブラハム・リンカーンの格言に、「水辺に馬を連れて行くことはできても、水を飲むのは馬自身である」と自発性、主導性を語った。アクティブ・ラーニングそのものである。

若い君は仕事の人生の割合を考えていることだろう。1年は8760時間、仕事で拘束されるのは2000〜2500時間、睡眠に3000時間が欠かせないなら、仕事と人生はほぼ同じ時間を費やすことができる。

明日の仕事のために休息、睡眠、食事と健康維持に時間を使うなら、人生はこれほど味気ないものは無くなる。はじめに仕事を通しての人生を描くべきなのだ。この経験をどのように積み上げて行くのか、その途中成果に何を求めるのか。疲労した時、挫折した時、大きな壁に遭遇した時、意欲が頭をもたげるのはこのイメージがなくてはならないのだ。

物流の仕事にどんな意義と成果を期待していたのかを改めて振り返るべき時が今なのだ。報酬ではない、職位ではない、権限の獲得ではなかったはずだ。

若いマネージャーの悩みは仕事に追われることらしいが、追われるのではなく追い求める夢やビジョン、目標を持つことがアクティブらしさにつながるのだ。マネージャーは人を率先する役目、上に立ち、リードして、時として後ろに回り失敗リスクの先取りをしなくてはならない。この経験が次の職務やカイシャでの実力となるのだ。

Work_life_balance とは、こんなことを多くの人が仕事に追われ、家庭に疲れ、人生の目標を見失いがちになることを啓蒙している。

8760時間は戻らない、過ぎた時を懐かしむことはできても後悔は立たない。

時間をコントロールしよう、人生を自分で切り拓こう、仕事の経験を次へと繋いでゆこう、そのために始めるべきことは、「今、君は何を渇望しているのか」と自問することである。正しい問いには正しい答えが導かれる。教わることもできるだろう、自らが答えを見出すこともできるだろう。正しい問いを持つことが学ぶスタートになる。教育も育成も学ぶ側の問題なのだ。知識は自由に手に入れられる、疑問は世界が答えを持っている。分からないことは尋ねられるが、何が分かっていて、何を知らないのかは君自身しか知らないのだ。

イーソーコ総合研究所 主席コンサルタント 花房 陵