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国際物流総合展▼過去最大出展規模で開催 

2018年09月19日

日本ロジスティクスシステム協会をはじめとする物流関連団体は11日から14日までの4日間、東京ビッグサイト・東ホールにおいて「国際物流総合展2018」を開催。13回目を迎えた今回は、2016年開催時より1万人以上回る7万4520人の登録来場者を記録した。

各ブースの展示はIoT、AIなど、最新デジタル技術を用いたソリューションが多く見られた。中でも庫内作業を中心とする、生産性を高めるためのソリューションが今回のトレンドだった。大がかりなロボットの出展も見られる一方で、労働者不足が深刻化する現場の作業効率化を支援し、莫大な投資をしないで実現する人との協業・協働がキーとなった。展示物の一部から、カート、AGVを中心に紹介してみよう。

トヨタL&Fの「SLAM式キーカート」(1)は、従来のAGVとは異なり、床に磁気テープがない自律走行が可能。自己位置推定と環境地図作成を同時に実現しながら台車などをけん引する。参考出展。

NECの「CPT08」(2)は、天井に設置したセンサでカートの動きを管理、最適な搬送コースをサポートする。世界初のテクノロジーだという。参考出展となるが、来場者の反応は上々で、小型サイズの受けが良かったという。

大和ハウスグループのGROUNDは搬送ロボット「バトラー」ではなく、搬送エリアに作業員が立ち入り可能な自律搬送カート(3)を出展した。ピッキングする際に作業員と寄り添い、終了後には所定位置まで自動で搬送。中国製ロボットに同社が物流現場用にカスタマイズを加えている最中で、ピッキング作業の際のカートの角度など調整中だという。

リコーインダストリーの無人搬送車「M2」(4)は磁気式ではなく、市販の黒色ビニールテープを床面に貼ることで、手軽に走路を構築可能。光学式の画像認識誘導を採用した、リコーグループの社内実践から生まれたAGVだ。

オカムラは「ヒトとロボットで作る『働き方改革』」をテーマに、ロボットストレージシステム「オートストア」のほか、自動倉庫仕様に新開発のパレットストレージシステム「サイビスタ―」(参考出展)を出展、省力化・省スペース化を提案した。写真(5)の「ORV」は自律走行型の仮想コンベヤタイプのロボット。SLAM技術とAIにより、最適なルートを割り出し、自動搬送を行う。参考出展。

その他、物流展名物となったマテハン機器などの大仕掛けのプレゼンテーションは各ホールで展開、盛況理に閉幕となった。

なお、次回は東京オリンピック開催のため会場が使用できないため、2021年1月26日(火)から29日(金)まで、東京ビッグサイトにて開かれる。