物流不動産ニュース

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<レポート>最強の物流ビジネス<ワンデーセミナー>40名集まる! 

4月25日、イーソーコ主催のワンデーセミナーを開催、物流の専業事業者のほか、物流を新規ビジネスとして模索する金融、不動産、建築、コンサルタントなど、さまざまな業種から約40名の来場者が港区芝浦の第3東運ビルに訪れました。

冒頭、イーソーコ会長の大谷巌一が登壇、物流業界で現在、パラダイムシフトが加速している実態を指摘しました。大手物流企業による寡占化、EC伸展による求められる物流効率化、そして物流業界をとりまく人材不足がコスト上昇を招いた点を挙げ、大谷は「ピンチはチャンスだ」と声高に主張しました。

「このような物流業界の激変は、中小物流企業の経営の弱体化、事業継承の課題に拍車をかけている。急激な人口減少に対応するビジネスモデルを見出せていない若手経営者こそ、物流不動産ビジネスがやるべき。半歩前行くビジネスのため、今こそやるべきだ。物流不動産ビジネスが最強ビジネスだ」

続いて、大谷は物流不動産ビジネスが普及しているだとする要素を「世代交代」「壁の障壁」「規制緩和」と挙げた後で、もっとも着目する MaaS(Mobility-as-a-Service)を紹介しました。

MaaSは「移動のサービス化」のこと。移動の際にさまざまな交通手段を活用し、最適な行き方を提案するものです。もともとはフィンランドのプロジェクトから始まったとされ、現在ではライドシェアやカーシェアリングも含まれるようになりました。シェアリングは自動運転も含有するため、さまざまな業界からの参入が相次いでいます。

「国内では140万台のトラックが青ナンバー登録しているが、MaaSのカーシェアリングを活用すれば600万台の自家用トラックも使うことができる」と大谷は効果を語ります。

世界の多くの都市や自動車メーカーは、都市化対策としてMaaSへの取り組みを強化しており、2050年には世界人口の約70%が特定の主要都市(メガシティ)に集中すると見られています。交通手段の提供や渋滞緩和、ラストワンマイルへの対応などにも効果が期待されています。「所有から利用への時代は、物流不動産ビジネスにも共通するだろう」と大谷は見ています。

物流不動産ビジネスの具体的なスキームとして、以下の3点を大谷は指摘しました。

(1)物流業界の持つ膨大な土地建物(資産)を物流用途に加え不動産業的な観点からも活用する(宅地建物取引業の取得)

(2)全国で合弁企業を新設、物流不動産ネットワークと繋げ、合弁企業のランチャスター戦略をバックアップ

(3)人材育成、物流ユーティリティープレイヤーを育成し全国の合弁企業に派遣してIoTを用いた人的ネットワークを構築 

「危機」とは、危険と機会の2文字から構成されていますが、「危機を機会と捉えれば、ピンチはチャンスなのです。貴社も本ビジネスに参入して頂きたい」と大谷は主張しました。

セミナーでは、イーソーコドットコム・早崎幸太郎と物流不動産BIZ・大谷真也の両社長による講演も間に挟み、来場者による3分間プレゼンなども行われましたが、最も拍手が多かったのは、この4月にイーソーコに入社した藤原君による会社紹介のプレゼンでした。

新入社員が研修の一環でプレゼンの練習を開始したのは2週間前。最初は強張った表情でしたが、藤原君は流暢に自信満々で、プレゼンを行いました。その姿にはベテランの風格さえも見ることができました。

セミナー開催後の懇親会では、活発な名刺交換と異業種による情報交換が行われ、新規ビジネスを提案する姿も見られました。

次回のワンデーセミナーは11月20日に開催する予定です。