物流不動産ニュース

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<レポート>「物流不動産は第2ステージに」東倉協で河田榮司氏講演 

東京倉庫協会・倉庫・施設対策委員会は10月23日、定期セミナーを開き、日本物流施設・河田榮司社長(イーソーコ・取締役)が「物流不動産開発最新事情」と題した講演を行った。

河田氏は冒頭、物流不動産に関する10年間を振り返り、同氏が開発の陣頭指揮を奮ったプロロジスパーク春日井(旧AMB春日井DC)を紹介した。2007年に開発した10階建てマルチテナント型物件で総工費は約110億円、ジャパネットたかたとニトリほか、大手テナントが入居した。

「ランプウェイを設置した、現在の先進物流施設の原型となるもの。当時としては画期的な施設だった」と河田氏は語る。延床面積は約3万6000坪、1フロアの倉庫面積は約5000坪。これを1000坪5階建ての倉庫スペース5000坪と比較した場合、庫内レイアウトや1フロアオペレーションが可能となることで、多層階倉庫の80%程度のスペースで効率化を生むという。


続いて河田氏は近年進むインフラ拡充に伴い、高速道路の結節点が物流の新たなマーケットに形成してきた点や、EC伸展から物流との関連性を紹介した。

「アマゾンのフルフィルメントセンターに保管されている多くの荷物は、自社所有ではない。荷物の保管・出庫を行う倉庫業=物流と、仮想店舗として受注機能となる商流も請負う」と、物流が商流の一部機能を担う事例を挙げ、物流不動産がパラダイムシフトを迎えたことを強調した。

河田氏は千葉・市川で6万8000坪の大型物流センターを開発中のソフトバンクの物流戦略にも触れた。ソフトバンクはZOZOTOWNへの買収、荷主と配送ドライバーのマッチングサービスを手がけるシービークラウドとの業務提携、アスクルへの関与、トヨタ自動車との事業提携、中国EC大手のアリババの筆頭株主であることを紹介。「多角的な物流戦略を盾に、アマゾンに対抗できるようにしているのではないか」と分析した。

また、河田氏が警鐘を鳴らしたのが国際会計基準「IFRS」(International Financial Reporting Standards;アイファースだった。IFRSは会計基準の標準化を目指し、2005年にEU域内上場企業に適用義務化、現在は110以上の国と地域で採用されている。IFRS新基準では原則、借り手は全ての取引で使用権資産とリース料支払い責務を計上する「オンバランス」が義務付けられており、これが物流不動産でも大きな影響を及ぼす可能性もあるという。

河田氏は倉庫業が「総合不動産ビジネス」産業に変わり、変革というステージとなった」と河田氏は主張、「物流不動産は第2ステージに入ってきた」と強調した。

 


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