物流不動産ニュース

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CRE戦略と会計手法 − 第10回 CRE戦略と物流不動産

 上場公開企業にとっての最大の話題は、国際会計制度への対応です。グローバルアカウントマネジメントが今後の企業経営への重大な課題になっています。売上げや利益という決算報告の手法や原価管理、グループ経営の最終収支をどのように報告、開示すべきかのテクニカルな問題なのです。

 すでに時価会計や減損会計、保有資産の評価や開示、M&A対象の連結決算やSPCを含む連結対象の会計報告には、従来の常識では計れない複雑さが求められるようになりました。所有している不動産の時価評価と同時に、期間内での売却、転用、再取得についても我が国の税法も複雑な規定が登場しています。テクニカルで失敗すると膨大な時間を浪費することになり、譲渡益課税の解釈にも齟齬が生じます。

 いわば不動産についての専門のタックスプランニングが求められていると言っても過言ではありません。管財的な手法であれば税務担当に任せきりとなり、所有や移転だけの損得勘定にもなりかねません。

 CRE戦略における会計手法では、常に<総合的な視点>が求められ、専門性の高いかつ、齟齬の起きえない手法の選択が必要になります。最新の税法、国際法の解釈を用いながら、グループで保有・利用している不動産の評価や節税手法についての選択が、本業の収支にも重大な影響をもたらすからです。

 不動産の専門家と呼ばれる物件の評価や判断だけではなく、前回からの主張である長期的、ライフサイクルコストマネジメントの視点も加えたタックスプランニング=税の効果的執行 というものを加味する必要があるのです。

 現在の我が国は依然として<不動産の流動化促進>を採用しており、不動産の証券化やSPC専門会社による不動産の運営など、従来の取得・利用の選択肢を格段に広げつつあります。公開企業であれば株価の指標には不動産資産の幅がROA(総資産利益率)に大きく左右されますので、ONバランスとするか、OFFバランスにするかの選択が経営期間毎に求められることにもなるのです。
(イーソーコ総合研究所・主席コンサルタント・花房陵)