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集中と圧倒(女神を前に) − 第2回 物流不動産営業12の心得

 漠然とした言い方が横行している。勝ち組、負け組などの例えも代表的だろう。勝つためには、常に改良を施さなくてはならないが、「出来なかったこ とが、出来る様になって誉めてくれるのは母親だけだ」。強くなるためには、本来の強みを更に強化しなくては、誰も誉めない。勝利とは強化であり、圧倒の成 果であるはずだ。改善活動もその意味では手遅れ、絶対値としてはムダの改良に過ぎない。
 できなかった弱点を補強できても、それは競合と肩を並べる位置までようやくたどり着いた、ということに過ぎない。

 圧倒するためには集中できる業や土俵、得意な領域での応戦であり、交戦でなくてはおかしい。競合との提案合戦や顧客との交渉では、常に自分のペースに引き入れる仕掛けが必要になる。独断ではなく、すり替えではなく、土俵に乗るまで待つか誘導するのである。
 女神は常に微笑んではいない。けれども一瞬の微笑を逃さずに若人の勢いで乗じなければ、躊躇は拒絶になり、二度と微笑むことはしない。

 顧客もチャンスも女神だとみなして、瞬間を逃してはならない。そのためには、改良は強化であり、強みを際立たせる営業戦術を心がけなければならない。

 価格差や立地条件、仕様や提供時期などの些末要素が重視される物流施設ではあるが、これを提供することの絶対性、強み、差別性、比較優位をどんな言葉で語れるだろうか。
 強みとは価格ではないし、提供時期の遅れは弱点ではない。ましてや不動産というほかに代替提供ができない、唯一絶対の商品を提案するなら「顧客にふさわしくないが、何とか押し込みたい」という営業方針は絶望的だ。

 顧客ユーザーの実態を把握して、シナリオを組み立てれば提案の絶対優位性は必ず見つけられる。見出すことが女神に微笑をもたらす方法なのだ。絶対 シナリオが組み立てられないのは、強みを探せないならそもそも商談から降りるべきだ。女神に事実と経緯を伝えて、競合に譲る覚悟ができるかどうか。その営 業は永遠だし、永久に女神のしもべとして記憶に残る。
 もちろん、降りる前には手を尽くすのが当然であるが。
 重ねて言う、女神は必ず微笑む。それは目前のしもべが強みと土俵を示して、圧倒してくる場合だけだ。唯一絶対の商談とは、引かない、譲らない、押し出し の根拠とシナリオで攻めることにある。強みを磨け、強みだけで圧倒しろ。集中と圧倒こそが勝つために必要不可欠の、そして唯一の商談なのだ。
 勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし。
幸運を祈るより敗戦の原因を探るべきなのだ。

(イーソーコ総合研究所・主席コンサルタント・花房陵)


国際物流総合展2021