物流不動産ニュース

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契約の結び方 − 第10回 再び学ぶ物流不動産

 物流不動産の売買や賃貸借は通常の不動産契約と同様に権利関係を整理した書式が整っています。検討しなくてはならない契約条項は、用途制限や改造工事などの制約を定めるような付帯条項、覚書、付属図版や設備明細などの本契約に付属する部分の重要性です。

 不動産売買の場合にも図面や書類があっても、現況優先という但し書きがあるように、契約の交付においては付属資料の現地確認や制約条件の詳細を点検することに留意する必要があります。

 賃貸借契約の場合でも、入居時期、退去にあたっての諸条件は家主の個性がありますので交渉や調整が重要になります。

 倉庫業などの事業免許の取得や物流拠点に営業機能を持たせるなど、事業所登記や表札、広告塔の掲示などを行う場合には最初から交渉・調整事項に入れておかないと契約がこじれる要素です。

 サブリース(又貸し、転貸条件)なども頻繁に行われるのが物流不動産の特徴ですので、真の利用者、荷主の状況を明確化するのも忘れることができま せん。物流系の不動産契約書には雛形ともいえるモデルがありますが、公開されているわけではないので、イーソーコなどに問合せしてください。

 契約の締結に当たって、重要要素を以下に整理しておきます。

1 貸主、真の借主を確認する
2 契約条件の主文と付帯条項を整理する
3 料金の妥当性は当然として、管理費などの名目費用を評価する
4 契約解除となる際のリスクとデメリットを双方に開示する
5 事業所登記、転貸条件、許認可申請などの財産権に関わる事項
6 増築物などがある場合が多いので、地上、地下、上空などに留意する
7 その他、不動産契約に必須の重要事項説明では事例を具体的に説明できるよう写真や図版をもれのないようにする

 契約は専門家の領域ということで、従来は双方が文言について特段の注文を出すのはまれでしたが、今後はリスク管理の視点から素人的な発想や疑問を出される場合も多いので、明瞭、親切ていねいなリードが重要になるでしょう。
(イーソーコ総合研究所・主席コンサルタント・花房陵)


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