物流不動産ニュース

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不動産の証券化− 第3回 再び学ぶ物流不動産

 不動産の取得は大量の資金が必要ですが、資金確保のために活用できるのが金融機関の融資と株式会社の出資金(株券の交付)です。

不動産の流動化のために特別な法人(『特定目的会社=SPC,TMK』)による不動産取得が可能になりました。SPCも株式会社ですから、株主か らの出資で資金を集めることができます。1億円の不動産をSPCが取得するということは、株主からの出資金とSPCが金融機関からの融資を受けることに よって、不動産の取得代金を集めることができます。すると、株主が仮に100名いたとすると、不動産を100名の持ち主が取得することになるのです。

もちろん所有権はSPCが保有していて、株主は出資に応じた配当を受けることになります。SPCが不動産を取得するしくみは、たとえば5千万円を出資金でまかない、残りを金融機関からの融資でそろえるということになります。

SPCは特定目的、つまり不動産の取得と株主への配当しか行えないという条件で、不動産からの所得には所得税が免除されます。金融機関への利息支払いと株主への配当も免税になりますから、不動産が流通しやすくなるわけです。

この場合の融資は、不動産所得に対する利息を目処に行う融資なので、担保は不動産になります。そこで担保が明確で利息の源泉も明らかであるということから、金融機関のリスクもかなり低めに見積もることが出来ます。

ノンリコースローン、つまり保証への非遡及というローンで金利は高めだけれども、普通のローンのように個人保証などを必要としない融資が組まれる ことがあります。このように取得と資金調達の方法が広がったことにより、不動産の流動化が促進されることがご理解いただけるでしょう。

先の例で言えば、金融機関の利息が年2%程度、株主への配当が5%程度だとすると不動産からの事業収入が8~10%を見込めれば、不動産の取得と事業化には非常な魅力があるといえます。

現在、不動産証券化によって流動化=取得された不動産はわが国の総不動産流通の10%を超えたといわれています。(わが国の不動産は総額2300 兆円、うち法人所有が490兆、事業用収益不動産は68兆円でそのうち25兆円がすでに証券化されたと見ています:平成19年7月17日日経新聞より)

1億円の不動産が年率10%、つまり1000万円の事業収入が見込めれば取得と流動化が進むわけですが、実際にはこれ以上の利回りが運用されているようです。次号では、大型物流施設の魅力について整理してみましょう。

イーソーコ総合研究所・主席コンサルタント・花房陵


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