物流不動産ニュース

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アウトソーシング - 第5回 物流改革大全

荷主業界への提案ができるかどうか、それだけはアウトソーシングできません。物流業務のアウトソーシングは定着してきました。物流会社がアウトソーシングするのは、どんな業務でしょう。自社の経営資源を他社に頼って、さらに効率が上がるのはどんな場面なのでしょう。実はたくさんの業務がアウトソーシングの対象だし、すでに現実になってきています。それによって、アウトソーシングの意味がはっきりと実感できるのが現在なのです。

 外部資源を利用することが特になるのは、自社資源がコストや再取得の難しさ、さらには洗練性や卓越といった品質や性能に左右されるのです。例えば、どのような企業体でも会計管理や財務部門をアウトソーシングしています。税法は毎年変わり、会計経理の伝票処理はひとえに作業能率が影響するからです。餅は餅屋に、というのは専門性ばかりでなく、精度と速度、機能と性能を比較して判定すれば良いのです。「できるけど、遅い」ならアウトソースを選択するのが現在の経営モデルなのです。

 企業には経営、管理(経理)、情報システム、総務人事、営業、生産、購買、広告宣伝、物流、顧客サービスという機能が多かれ少なかれ存在しています。多い、というのはどんな機能がどれほどできるのかという性能面を示しています。機能と性能は両側面から判断しなくてはなりません。

 「できるけど、不十分」という性能なら、性能と機能を天秤にかけたアウトソーシングを選択しなければなりません。物流業務であっても、倉庫保管、庫内作業、輸配送、情報システム、請求清算、保険、機材保守、広報宣伝、営業活動までもアウトソーシングできる環境が整ってきています。

倉庫は賃貸、作業は労務派遣、輸配送は当然、システムはクラウドサービス、その他はバックオフィス業務として、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)専門企業が多く存在しています。

 アウトソーシングが選び放題の時代にあって、「自社は何をするのか」。極めて哲学的な問いが経営者に求められていることは確実です。

 物流機能ができるなんていうのは、実は専門性でも差別化要素でもありません。

■効率化もコストダウンも不十分

自社や他社の物流を概観して改善できるとしたら、それは結構なことです。すぐになさればよろしいでしょう。ところが、一番の問題点を解決したら、新たに一番の問題点が生まれてきます。コストダウンすれば、来年はどうなるのか。改善が終われば万全になるのか、そうではないでしょう。マイナス評価に目を当てれば、正しても正しても終わりはありません。アウトソーシングに問題があれば交代で済むのでしょうか。いいえ、再び次の改善テーマが登場してくるはずです。効率化には終わりがなく、締め切り期限内での成果にしかならないのです。

 その点、アウトソーシングの選択を繰り返すことは進化につながります。次々と技術進歩によって登場するソリューションを選択して行けば良いのです。

 経営陣の交代も当然視野に入ります。時代を駆け抜けた成功者は、いつかは交代するからです。しかも、当時のナンバー2が必ずしも選ばれるとは限りません。環境が変われば評価基準も変わるからです。新しいトップは常にダークホースなのです。

■アウトソーシングを極める

自社の業務も外に出し、顧客の業務を肩代わりするサービスを見つけることは可能なのでしょうか。傍目八目ということわざにあるように、私たちは習慣に囚われてしまい、新たな視点を見失いがちです。専門バカでは失礼でしょうが、作り手売り手と買い手の間には、いつも大きな錯誤が残されています。

 

 (イーソーコ総合研究所 主席コンサルタント 花房 陵)

 


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