物流不動産ニュース

物流、物流不動産、倉庫を網羅した
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我が国には天才と物流マンが居れば十分と思う人 − 第5回 物流不動産のにぎやかな人たち

 自社物流のアウトソーシング化が活発になったのは、コストダウン要請や人事給与体系のほころび、終身雇用が経営的に成り立たなくなったからです。営業が売り、物流が届けて、ハンコをもらって初めて債権が確定するわけなので、物流を他人任せにするのは、売上げを持ち逃げされるリスクだったのですが、わが国は「信用は美徳」とばかりに、都合の良い契約が幅を利かせていました。

 アウトソーシングが進み、すでにさまざまな企業基幹業務が外出しされていて、営業や生産も外部委託の時代です。進めば進むほど、会社っていうのはバーチャルに近づき、たとえば孫正義みたいな天才がパソコンネットワークと物流会社があれば、5兆円でも10兆円でもビッグなビジネスが可能になるという時代が始まっていました。

 物流倉庫の営業をネットで始めても、「超大手の物流会社には敵わないかもしれない」という恐怖がありました。アウトソーシングだって、受けるに請けられないお家の事情をたくさん持った物流会社がどれだけいても、総合力では日通さんには敵わない。

 そのことの恐怖を知っていた中村、大谷は見かけの大きさを演出するために事業協同組合を構想したのです。もともとの協同組合というのは、資本や人材の不足を補い、共同営業、共同経営、そして業界への発言力を高めるために組織化されるものです。だから、・・・・・現存する協同組合はほとんど機能していません!? 発起人7社の社長が青雲の志で集っても、結局は幹事会社や最年長の社長に良いように使われて、お荷物になっている組合がたくさんあります。

 そのことすら分かっていても体裁とボリュームが欲しかった。大手総合物流日通と対抗するためには、運輸も倉庫も人材も情報システムも、という物流機能を全部集める必要があったのです。仲良しチームだけではどうしても本気になれない、いざというとき臆病風を吹かれても困る、というのでわが国初の<物流異業種協同組合 物流情報ネットイー>という組織を発足させました。

 発足までには山ほど裏話や苦労もありますが、大谷は晴れて理事長と呼ばれ総合物流機能のある親分になりました。名前だけですから実務はもっと大変、そこで秋元運輸倉庫の鈴木さんがしっかり器用にやってくれました。(ホントは影の功労者として設立当時からの事務局長がいましたが、すでに物流業界から離れたので)日本初の異業種組合、ということで設立後も行政や監督官庁も大きな関心を持ってもらい、広告宣伝効果は抜群でした。物流不動産ビジネスというものが、なんとなく形になってきたと実感できた大きなトピックでした。

 いわく、中小企業による総合物流サービスの提供が可能になった、と業界紙は書いてくれたのでした。千客万来が始まったのです。
(イーソーコ総合研究所・主席コンサルタント・花房陵)


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