物流不動産ニュース

物流、物流不動産、倉庫を網羅した
最新ニュース・情報を発信しています。

  • メール会員情報変更
  • メールマガジンバックナンバー
  • ニュースメール配信登録

新しい戦略の夜明け − 第12回 物流不動産不況と戦略

 中高生5000円のお小遣いはレコード、CDから携帯電話に切り替わりました。家具のイケアは競合をディズニーストアと位置づけています。音楽ビジネスを志向したSONYはiPODに苦戦して、TVに押された斜陽産業映画は復活しました。

 鉄鋼自動車住宅は人口縮小に飲まれて、外地を求めましたが競争に苦戦しています。立地の優位と高額資産の小売業は、通販ビジネスへの参入に躊躇して油揚げをさらわれしまいました。

 競争は異業種間で起きており、マーケットは明日には名前が変わるほど、自社の商品サービスの得意先は今、隠れていて気づきません。

 我が国の成長が勤勉性、再現性、改善性に長けた国民によって築かれてきたものの、IT産業や金融立国政策での失敗は長く尾を引き、次期産業の萌芽が待たれていることは確実です。

 飾られた店頭での衝動買いやバーゲンにも興味を示さなくなっている顧客に対して、どんな戦略が求められているか。明日を予測することの難しさにあきらめてはいられません。今までを振り返り、マーケットに対して本当のソリューションを提供できなければ、顧客支持はますます下がるばかりです。今まで何をしてきたか、見逃してきたことはないか、顧客の声を聞きだしていたか、思いが強すぎて観察にバイアスはなかったか。企業家に求められるのは創造の原点に内観が必要です。世の中にない商品やサービスを探し出すのではなく、世の中にあって使われてこなかった機軸や技術を磨きなおすことが、マーケティングの常道です。売れない、ではなく使われていない実態を観察して、代替商品への転換を図り、時間差のあった供給方法に改善を施し、「必要なときに必要なソリューションを提供する」というビジネスへの転換が必要なのです。メーカーでも流通小売でもなく、サービス提供者に進化することが欠かせず、そのための物流はどうあるのかを考えなくてはなりません。

 我が国の品質と機能は最高峰となりましたが、世界では一部の機能で足りる、過剰品質を嫌う傾向もあるのです。

 同じものを7割引で提供できれば、世界は日本を求めているはず。3倍の売上、12倍の物量をこなして、結果利益がそろうのは競争の厳しさです。至上主義経済の崩壊ではなく、先進国5億人は65億の地球人口から見ればごく僅かであることに気づくと、物流を武器に世界市場が視野に入るのです。貿易と物流が垣根を越えて一体化したとき、日本であろうと世界であろうと、ビジネスの主体は世界に存在して世界を相手に息づいていることに気づくでしょう。

 失われた15年の反省をもとにして、再生日本産業が期待されているのはものづくりの最高峰と物流の柔軟性なのです。あなたの戦略は、世界を舞台にすれば、まだまだ手尽くされていないことに気づくでしょう。
<以上終了、次回からは 政治と物流不動産 に及びます>
(イーソーコ総合研究所・主席コンサルタント・花房陵)