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プロロジス▼中国事業と日本の約3分の2にあたる施設持分をシンガポール政府系の不動産投資会社に売却 

2008年12月28日

 金融不況により資産価値が下落するなか、財務体質改善を図るため、米国プロロジスは今年11月、世界市場において、①新規開発事業については、マーケットが安定するまで、着手を控えること、②負債を減らし開発パイプラインのリスクを軽減すること、③会社組織を適正な大きさにすること-を公表していたが、12月23日にはこの方針に基づき、中国での事業と日本の約3分の2にあたる施設の持分をシンガポール政府系の不動産投資会社「GICリアルエステート」に1170億円で売却契約を結んだことをあきらかにした。
 これに伴い、中国においてはプロロジスの社員はGICリアルエステートの関連会社に移籍し、施設の開発・運営を実施。日本ではGICリアルエステートがあらたな組織を設立し、プロロジスの社員の一部が移籍し、GICリアルエステートの所有する資産運営に携わることとなる。今後GICリアルエステートが所有する施設は、従来とおり引き続きプロロジスが施設の管理・運営の一部を請け負う予定。
 今回の取引により、プロロジスが日本で所有・運営・開発中の物流施設の総延べ床面積は約500万平方メートルから約170万平方メートル(所有・運営中=約68万平方メートル、開発中=約45万平方メートル、開発予定=約57万平方メートル)へと3分の1に圧縮される。
 ただ一方で日本市場は、米国市場などと違い、不況後のいまも安定した集約化ニーズがあることから、日本を含むアジア市場を重要な地域とみて、今後も物流施設の開発・運営を継続していくことをあきらかにしている。