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鹿島建設▼ドローンを用いた高精度の写真測量技術開発、大規模造成工事に初適用 

2015年10月04日

鹿島建設は、3次元図面製作等を手掛けるリカノスと共同で、ドローンによる写真測量を利用して高精度な3次元図面を短時間で作成し、土量管理、工事の進捗管理に利用するシステムを開発した。本システムを大規模造成工事に適用したところ、誤差±6cm以下まで精度を向上でき、測定時間や費用を大幅に削減できることを発表した。

大規模造成工事現場での切盛土工事において、従来は光波測量器による地上測量が一般的であったが、広大な造成工事現場では、測量・図面化・計算の一連の作業に膨大な手間と時間を要する。近年では、高精度に測量が可能で3次元図面を出力できる3Dレーザー測量が普及しているが、高額であり、現地計測作業には時間や設置箇所等の制約を受ける。また、光波測量・3Dレーザー測量ともに大型重機が稼働している中での作業には危険も伴う。一方、簡易に扱えるドローンによる写真測量が増えてきているが、その精度は±10cm程度ということが課題であった。

実際の造成現場において、本システムと地上からの3Dレーザー測量を比較したところ、90%以上の点が±6cm以下の範囲に収まり、高い相関で一致した。これにより大規模造成工事における土量管理や工事の進捗管理に十分利用可能であることが確認された。また、本システム、地上3Dレーザー測量および光波測量で、2haの敷地を対象とした所要時間と概算費用の比較を行った結果、本システムによる測量は光波測量、地上3Dレーザー測量と比較して、所要時間、測定にかかる人数を大幅に削減でき、費用についても、光波測量の5分の1以下となった。

今後、本システムの精度をさらに向上させ、地盤の沈下計測に応用し、情報化施工への適用を進めていき、造成現場のみならずダム現場等にも適用し、土量管理や出来形計測に積極的に活用していく予定だ。