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清水建設▼中小規模オフィス向けの天井輻射空調システムを開発 

2016年03月04日

清水建設は、中小規模オフィス向けの天井輻射空調システム「S-ラジシステム ライト」を開発した。3月に竣工予定の四国支店新社屋に初適用する。

当システムは、天井内部に設置した冷却装置で生成した冷気の自然対流を利用し、冷却された天井面からの輻射効果と、有孔天井パネルから染み出す冷気で室内空調を行うハイブリッド型の輻射空調システム。本システムを通常の空調システムに代えて採用するだけで、ビル全体で15%程度の消費エネルギー削減効果が生まれ、静粛かつ温度ムラの少ない快適な室内環境の創出が可能となるとしている。

清水建設では平成24年竣工の本社ビルに、天井輻射パネル方式の空調システム「S-ラジシステム」を初適用するなど、輻射空調の技術開発に注力してきた。「S-ラジシステム ライト」は、16℃程度の冷水を通水した冷却装置(チルドビーム)を天井内部に設置することで周辺の空気を冷却し、20℃程度の冷気を生成する。天井面積30~50㎡に1台の割合でチルドビームを配置することで、中小規模のオフィスに対応できる最大60W/㎡程度の冷房能力を実現可能にした。

送風機が不要なため一般的な空調システムと比べ消費エネルギーを大幅に低減でき、空気のドラフトによる不快感がないため室内環境の快適性が高まるメリットもある。加えてチルドビームの冷水温度が一般的な空調方式(7℃)よりも高い(16℃程度)ため、冷凍機等の消費エネルギーも削減できる。さらに冷水の生成に井水や地中熱などの自然エネルギーを利用すれば、消費エネルギーのさらなる削減が見込める。また本システムを採用した場合のコストは建設費全体の2%程度に留まるという。