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大成建設▼BIMデータ利用の環境振動解析モデル作成ツールを開発 

2016年06月04日

大成建設は、BIMデータを利用して、建物内で発生する環境振動予測評価に必要な解析モデルを自動作成するツール「T-BIM Vibration」を開発した。これにより、建物形状の規模にかかわらず予測にかかる時間を大幅に短縮する上、高精度な評価結果で計画時や設計変更への迅速な対応が可能になる。

建物内で日常的に発生する環境振動が、居住性や精密機器などに大きな影響を及ぼすことがある。こうした場合、発生する振動の影響を事前に把握するために予測評価を行う。従来方式では、BIM情報を利用、変換するシステムがなかったので、CADデータや仕様書をもとに、建物の構造部材の形状や材料などのデータを手作業で入力し、有限要素法の解析モデルを作成し予測していたが、大規模施設や複雑な形状の建物を対象とした解析モデルを作成するには、相当の時間が必要となる。

このたび開発された「T-BIM Vibration」はBIM情報を利用することで解析モデルを数時間で作成でき、予測評価にかかる総時間を大幅に短縮することが可能だ。またすべての部材は3次元(幅・奥行・高さ)情報を持つソリッド形状で表され、部材の複雑な形状を忠実に再現。複雑な形状を忠実にモデル化し、高精度な予測評価と、無駄のない経済的なフレーム設計が可能になる。

今後、大成建設ではこのツールを大規模施設や複雑な形状の建物に加え、建物内での環境振動が懸念される物件の計画・設計に活用し、高い耐振動性能を低コストで実現する建物の提案に活かしていく。