物流不動産ニュース

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<レポート>JA-LPAセミナー、近未来の「物流不動産とテクノロジー」 第1弾 

日本物流不動産評価機構推進協議会(JA-LPA)は10月19日、日本通運本社2階で第12回セミナー「物流不動産とテクノロジー」を開催、約200人が来場した。

冒頭、河田榮司推進協議会委員長が「今回は政策、金融、テクノロジー、建築、物流不動産において、国内中から注目されている方ばかりお集まりいただいた。少し未来の物流、物流不動産の姿をお見せしたい」とあいさつ。

 

第一部の基調講演は、国土交通省の多田浩人大臣官房参事官が「物流総合効率化法について」と題し、昨年閣議決定された物流新大綱を紹介した。「物流は大きな環境変化に巻き起こり、今は途上にある。物流は大変重要な社会インフラだ」と述べ、さまざまな課題を解決するための物流の
ポイントを紹介した。

 

物流効率化法では今年9月末現在で110件を認定、うちトラック予約受付システムは35件導入実績がある。認定事例として多田氏は、センコー広島PDセンター、ナカムラロジスティクスを紹介した。

 

 

続いて、日本政策投資銀行から企業金融第3部 グローバルロジスティクス室の須釜洋介室長が「物流技術革新と変革する物流不動産」を講演した。

日本政策投資銀行の物流業界における取組みは古く、TRC、日本自動車ターミナルから始まったが、この5月にグローバルロジスティクス室を新設した。物流業界に力を注ぎ「資金面、ナレッジ面で資金を投入していく」と多田氏は、コーポレートファイナンスからアセットファイナンス案件を拡大していくことを明かした。

物流業界の20兆円市場規模のうち、金額ベースで伸びを見せている宅配便市場が2兆2500億円、3PLを含むシステム物流が4兆6000億円と肩を並べ、普通倉庫は2兆2500億円。「床面積は増えている。これらは幅広くECの影響もあるだろう」と須釜氏は分析する。

「先進的物流施設は立地やスペックの標準化が進み、大量供給が進んできたが、次世代物流施設は用途・目的に応じたテクノロジーの導入が想定され、今後はオペレーションが大きく変わる可能性がある」と須釜氏は示唆した。

 

第2部ではシーオスの松島聡社長が「社会インフラとしてのロジスティクスをデジタルネットワーク化することで産業に革新を――」と題した講演のほか、日建設計・佐竹氏、イーソーコ・大谷氏が最新情報を明かした。この模様は次回(第2弾)で発表する。