物流不動産ニュース

物流、物流不動産、倉庫を網羅した
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東京・湾岸地区▼③人材獲得のための環境整備が成約時に影響する 物流不動産市況

昨今、物流施設選定の条件として女性パートの存在が大きな位置を占めるようになりつつある。人材獲得の募集状況、条件を優位にするための環境整備(アメニティ、地域・立地)の状態により成約時に影響する。

人材難が続くなか、地域・立地(駅、バス等の交通インフラ)・近隣環境(飲食店、コンビニなどの有無)など、人材獲得のための環境を持った倉庫の需要が高くなっている。

人材ビジネスから供給される派遣スタッフは、各倉庫の違いをみて、希望に合致しない倉庫への派遣を遠ざけるようになっている。たとえ立地条件、外観が同一であったとしても、施設内の美観やトイレの設備環境の違いによって、人材の獲得状況が変わることから、こうした環境が、テナントの賃借条件に大きく反映されるようになっている。

外資が従来型の倉庫と違い、美観にこだわり、コンビニや託児所の設置に積極的なのも人材獲得しやすい施設を提供する狙いがあるのかもしれない。

但し、弊害として大規模物流施設にある綺麗で大きな食堂施設では昼食時に複数の入居テナントのパートが一同に集まり、偶然居合わせた顔見知りを通じて賃金の情報交換を行い、ヘッドハンティングを行うなどの報告もうけている。

人材獲得の側面から人気がでている地区の1つに大田区平和島があげられる。東京モノレール・京浜急行線の駅沿いに位置し、バス網が整備され、住宅地域・繁華街双方にアクセスできる好条件であることが原因だ。
今後はこの様な立地・環境の差が、賃料相場に大きな影響を与えることだろう。

次回からは東京・湾岸地区に隣接する千葉・湾岸地区の動向を探っていきたい。

※参考資料:大田区物件一覧
http://www.e-sohko.com/bukken/search_area.php?s_pref=13&s_city=105

(イーソーコ総合研究所・編集部)