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三菱重工▼放射線遮蔽のフォークリフト、福島原発の汚染瓦礫処理で納入 

2011年05月02日

【LNEWS(http://www.lnews.jp)】
三菱重工業は4月27日福島第一原子力発電所周辺の汚染された瓦礫を処理するため、放射線を遮蔽するキャビンを搭載した大型の特殊フォークリフトを大成・鹿島・清水共同企業体に、初号機が5月2日、2号機は20日に納入すると発表した。
特殊車両技術と原子力技術を採用した製品で、放射線汚染地域での操縦者の安全を確保しながら効率良く瓦礫を処理し、現在行なわれている無人重機処理作業の効率改善、原発建屋周辺の早期環境整備への貢献を目指す。
15トン・フォークリフトをベースに、車両システム、フィルター、厚板溶接、放射線遮蔽・管理などの技術を駆使して約1か月という超短工期で開発・製造したもの。
板厚100mmの鋼板と厚さ230mmの鉛ガラスによる全辺溶接構造の密閉キャビンを搭載しているのが特徴で、これにより放射線を可能な限り遮蔽して作業することを可能にした。
また、社内の放射能試験設備を活用し、製品の耐放射線性を事前検証した上で出荷する。
加えて、放射線に汚染された物質を除去する機能を持つ特殊なフィルターを装着、汚染された粉塵などを寄せつけることなく、浄化された空気のみをキャビン内に供給。また、空気浄化装置でキャビン内を与圧して、外気の侵入をシャットアウトする。
車両は全長7.3m、全幅2.5m、全高3.8m、重量30トンで、荷役荷重は9トン、エアコン装備。
コンテナの移動に加えて、多様な場面に迅速に対応するヒンジドフォーク、バケット、箱ものクランプ、回転フォークなどのアタッチメントを有し、瓦礫をコンテナに収納することも可能。
なお、実際の瓦礫処理作業は大成・鹿島・清水共同企業体が担当し、車両は無線重機施工工事を補完する重機として使用する。