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トナミ運輸▼富山支店を移転・新設し、医薬品物流にも対応へ 

2012年12月03日

 【輸送経済(http://www.yuso.co.jp)】
 トナミ運輸(本社・富山県高岡市、綿貫勝介社長)は、富山支店を富山市田中町から同市宮町に移転・新築し、11月21日にしゅん工。26日営業を開始した。旧施設に比べ、定温倉庫など流通保管機能を充実。医薬品など付加価値の高い3PL(サードパーティー・ロジスティクス)を展開し、さらなる業容拡大を目指す。
    
富山東部の営業力強化図る
 旧施設が狭あい化し増築が難しいことから、物流機能の強化・拡大や交通渋滞の緩和などを図り、移転・新築を判断。ことし5月に着工した。
 新たに流通保管機能を整備。物流機能の充実と市場競争力の強化、営業エリア拡大によるサービスと集配の生産性向上、荷さばきホームの取扱能力増大で、業容拡大を目指す。
 新施設には富山支店のほか、富山県東部の営業力強化に向け県内の事業所を統括する「富山主管支店」を同県射水市から移転。既存荷主の深耕、新規拡大を図り、「顧客ニーズへの対応力強化、さらなる充実にまい進する」(綿貫社長)。
 所在地は富山市宮町334-1。国道8号、北陸道富山インターチェンジからの便も良い立地。
倉庫に定温・冷蔵機能設置
 敷地面積は旧施設の2倍となる約2万9,000平方メートル。2,800平方メートルのホーム棟には約1.5倍のトラック荷さばきスペースを整備。営業エリアは富山市と近隣地域。65台の車両による集配、全国に向け大型車25便での運行体制を敷く。
 新しい流通保管機能となる約7,700平方メートルの倉庫棟を併設。「富山流通センター」として、12月10日をめどに営業を開始する。1階は常温対応。2~3階には温度帯管理が可能な定温倉庫(15度対応)、冷蔵倉庫(5度対応)を設置。積載荷重3トンの貨物用エレベーター2基、垂直搬送機1基を備えた。
 従来培ってきた3PLのノウハウを最大限に発揮するため、倉庫内の物流業務の一元管理、効率化を図るWMS(倉庫管理システム)の運営管理も強化した。
 今後、医薬品関連の顧客に対応。製品の取り扱いに必要な薬剤師を常置する。医療系のほか、食品系など特殊なノウハウが必要な3PLの取り組み拡大を図る。
「3倍のサービス提供を」
 「富山航空支店」も同施設に配置。フォワーディングなど国際一貫物流体制を強化。生産拠点を東南アジアに構える企業が同県内企業の国際貨物需要取り込みを図る。
 富山市内で行われたしゅん工披露パーティーのあいさつで綿貫社長は、来年6月に創業満70年となるのを踏まえ、施設の特徴を紹介。新施設の機能拡充により「従前に比べ、約3倍規模の物流サービスが提供できると考える」とした。
 水上一成執行役員富山主管支店長は「従業員一同意識を新たに、さらなる物流品質向上を目指し、誰もがうらやむ施設にしていく」と意気込み。
 森雅志富山市長から祝辞として、「今後も広い視野と独自の着想で活動を展開し、地域経済活性化の原動力となってもらいたい」とのメッセージが寄せられた。(水谷 周平)